シェンクリング

シェンクリングオオクワガタ
学　名　：　Ｄｏｒｃｕｓ　ｓｃｈｅｎｋｌｉｎｇｉ
原産国　：　台湾
最大サイズ　：　８５ｍｍ

アンタエウスオオクワガタが巨大な象なら、シェンクリングオオクワガタは背の高いキリンといったところか？ともかく、８０ｍｍを軽々と越えてしまう大型種として過去より人気の高いオオクワガタです。オオクワガタではありますが、形はコクワガタに似ており大きなコクワガタとも思える虫です。気性は荒く、飼育において雌とのペアリングに苦労する虫で、また雌の産卵行動も他のオオクワガタとはちょっと違い、気まぐれなところがありこれまた苦労させられます。ともあれ、その雄姿をご覧下さい。

エレガントなオオクワガタの代表格。長く伸びる大顎は付け根からしなやかに内歯へカーブを描く。もう暫く昔の話になるが、月刊むしに始めてこの虫の飼育法が載った時は、驚いたものです。今では当たり前の虫になりましたが・・・。

シェンクリングオオクワガタの飼育

基本はオオクワガタの飼育と同じですが、少し違うのは雌はマットに卵をバラ撒くか、太目の産卵木に潜り込んで砕いた材の中に産卵するかの行動をとるところです。私の飼育経験ではオオクワガタ同様、産卵木のこば口に卵を産みつけた例が有りますが、どちらかと言うと珍しい事のようです。

ペアリングについて
とにかく、雄雌を同じ飼育容器で長時間飼育する事はあまりお奨めできません。出来れば、自分が監視ている状況下で交配させます。要領は雌の前胸背板若しくは上翅に、雄を垂直の角度から持って行き、雄の口をあてがうようにします。雄が口触覚を小刻みに動かし、触角で雌の大きさ、向きを確認し始めれば交配する気まんまんです。後は雌が逃げないか？チェックします。雌が嫌がって逃げてしまうようなら、その場はひとまず諦めます。逃げる雌をそのままにしておくと、雄は攻撃を始めます。時間を置いてあるいは日を変えて再チャレンジします。雌が交配を受け入れて交配が始まれば、１分間位くっついていれば交配完了です。速やかに雄雌を離し、雌のみを飼育セットに放します。